中国拳法演武会の舞台裏~出場者の募集はまるで「なまはげ」のように
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創造と工夫、心に明かりを
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「演武会に出れる奴ぁいねーが~」
どんな演武会も参加者が必要です。今度の12月15日(日)に行われる武当拳法協会主催の表演会(演武会)も例外ではなく、参加者を集めながら毎年年末に開催されています。
そして毎年10月頃になると、演武会に出る人を募り始めます。
規模の小さい「正宝内家拳研究会」にも声がかかるわけですが、中年会社員武術家JunoIwamiも含めて皆さんとても「シャイ」な人達なので、なかなか挙手できません。
そんな人たちの間を、出場の可否を聞いて回るその様子は、こういっては失礼かもしれませんが、まるで東北の「なまはげ」を彷彿とさせました。
今回はそんな演武会の舞台裏、参加者を募るという部分についての話です。
●1. 年末に向けての風物詩
●2. そして演武会へ
目次
<<●1. 年末に向けての風物詩>>
今年も行われる武当拳法協会主催の表演会(演武会)ですが、毎年数十人規模の参加と、それを見守る観客で会場を埋めています。
しかし年末という忙しい時間は、当日だけでなくそれ以前の準備、特に出場者の練習時間に厳しい時期となります。
そのためどうしても「出場して恥をかきたくない」という心理が働き、積極的に出る人というのも限られます。
そんなシャイな人達をなだめすかし、都合をつけながらそれとなくモチベーションを上げ、出場まで持って行く。
そうした涙ぐましい努力と根回しが、演武会を支えています。
年末を迎えようとする10月あたりに、今まであまり習っていないのに、急に型の稽古が始まったり、年末の予定を聞いてくると「ああ、もうすぐ演武会の季節か」と思います。
そんな年末の風物詩のようなやり取りが行われるのです。
<<●2.そして演武会へ>>
いつも思うのですが、何だかんだと渋っている割に、毎年出場者は出そろいます。
主催者の手腕の凄さを感じます。
目を楽しませてくれる演武、思わず声援を送りたくなる演武、そんな人たちは、先生方、先輩たちに誘われた後、改めて自分のやっていることについて見直し、努力をしてきました。
私も今回の演武会に向けて、朝に夜にと時間を設けて恥ずかしくないものを見せようと練習しています。
どんな結果になるか分かりませんが、そうした舞台裏、様々な事情を踏まえて演武会を見ていると、演武会に出ている人たちは別に特別な人達でも何でもない「普通の人達」が頑張る、とても敷居の低いリラックスしたものであると感じ取れます。
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<目次>
▼はじめに
●「演武」って何?~そんなあなたへ中年会社員武術家が取り組みと 目的を紹介します
▼演武の種類~徒手、素手~
●演武って結局何するの?~実際に大会に参加した中年会社員武術家が一人でやる演武の内容を説明します
●集団が魅せる演武の美~規律が生む演武の美しさをたっぷりお聞かせしましょう
●分かりやすい演武はいかが?~二人一組でやる演武は迫力と連携に瞬きを忘れます
▼演武の種類~武器~
●中国拳法の武器ってどんなの?~ではまず「刀」の魅力と演武の見どころを説明します
●見栄え良し、機能良し~中国拳法の武器に高貴さを求めるなら「剣」こそ相応しい
●使いやすさという最大の強みを活かせ!~中国拳法の棍術は「しなる」迫力が魅力です
●人類最古の歴史を持つ武器~中国拳法における「槍」は武器の王と呼ばれています
▼個人的な経緯
●かつては演武が嫌いだった?~中年会社員武術家が演武に積極的でなかった理由
●それは誰かの笑顔の為に~中年会社員武術家が演武会の参加を続ける理由
▼演武会の楽しみ方
●「見て楽しむ」中国拳法~演武者との一体感を得る3つの取り組み
●演武会に行くのは初めてかい?~では、日本古武道演武大会に行った時の「どよめきと驚き」の話をしよう
●日本古武術の演武が見たい?~私なら日本古武道演武大会を楽しみに待ちます、2月開催ですけど!
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立ち止まっても倒れても、また人は歩き出す 岩見より