親指シフトの練習を4年ぶりに再開~ローマ字入力で感じたもどかしさから脱却を目指します

キーボード

挫折したことはキッパリあきらめるか逆にあっさりと再燃するかが微妙なラインの岩見です、ごきげんよう。

2019年2月から親指シフトを習得しようと練習を再開しました。
前回挫折してからきっかり4年ぶりの練習再開です。

再開した理由はパソコンで文章を作るときにもどかしさを感じないで、気持ちよくやりたいというう気持ちが大きくなったためです。

いま、わたしを含めてほとんどの人はローマ字入力で文章を作っているはずです。
そして正直なところローマ字入力でも文章は十分作成できます。

わざわざ時間を使って親指シフトなどというニッチなスキルを身に着ける必要は全くないとさえ言い切れます。
しかし2017年に逐語記録を作ったときに感じたローマ字入力のもどかしさから始まり、2018年にかけてその感覚が膨れ上がったこともあり、親指シフト習得に向けて再び動き始めた次第です。

現在は親指シフトといえばこの人!ともいえる「ものくろさん」こと大東さんが開催する講座に参加して少しずつ親指シフトの習得に向けて動いています。

目次

親指シフトとローマ字入力の違い

親指シフトはパソコンのキーボード入力の方法のひとつです。
特徴としては日本語の1音を1打で打てることです。

たとえば「こんにちは」と打つ時は「こんにちは」と5回キーボードを打てば済むのです。

親指シフトが持っている言葉(音)と文字が直接つながる一音一打の特徴は「話すテンポと同じように文章が打てる」として説明されます。

普段文章作成で使っているのはローマ字入力です。
ローマ字入力は「あいうえお」といった母音と「(あ)かさたなはまやらわ(ん)」といった子音の組み合わせで入力するものです。

たとえば「こんにちは」と入力するとき
「KONNNITIHA」と入力することで「こんにちは」の単語になります。
10回キーボードを打つことでひとつの単語になります。

ローマ字入力で10回、親指シフトなら5回。
短い文章や単語だとこの程度のキーボードの打ち込み回数の差は気になりません。
しかしこれが何千何万もの文字文章を書くようになるとそれなりの差として感じてきます。

わたしも実際に親指シフトに触れるまでは分からなかったのすが親指シフトが持つ一音一打の特徴は日本語を入力する行為においてとても重要なことだったのです。

わたしはそれを「逐語記録」の作成で3万時を超える音声からの文字起こしでイヤというほど味わいました。

逐語記録作成中はローマ字入力の効率の悪さに本当に辟易としていました。

ローマ字入力に感じたもどかしさ

「ほとんどの文字で子音から打ち始めないと単語や文章が作れない。」

わたしがローマ字入力に感じたもどかしさの正体はこの一文に集約されます。

ものすごく面倒、ものすごくもどかしい。
やらなくてもいいはずの経由地を無理やり通らせられている感覚です。

音声を聞きながら
「さて、はじめますか」というセリフと入力するなら
「さて、はじめますか」と打ちたいのです。
そのままのテンポで打ちたいのです。

音声の再生速度を45%まで減速させた状態で聞こえる声と、指で綴る文章作成速度を同じにしたかったのです。
変なタイムラグを生じさせたくはなかったのです。

しかしこれをローマ字入力でやろうとした場合は
「sate、hajimemasuka」と16~17回も打つ必要があるのです。

入力しようとするたびに子音を先に打たなければ文字にならないもどかしさ。

指自体は早く動くのです。
それなのに子音を押さなければいけないためにどうして速度が出ないのです。

まるで指を抑えつけられながらキーボードをたたいている気分でした。

このもどかしさ、フラストレーションの何と強力なことか!

個人的にたとえて言うなら
濡れたティッシュで口元を追われている状態で目の前にいる人と会話か続けなければいけないような感覚。

そんな状態でも確かにしゃべれるし、相手にも伝わる。

でも伝えるために濡れティッシュを通すように声を届けなければいけない。

しゃべる度に濡れティッシュが唇や口周りを震わせるのでうっとおしい。

そんな感覚を個人的には文章作成中にずっと感じるのです。

たとえ話が冗長で申し訳ないですが逐語記録、音声からの文字起こしをやっている最中は、本当にこんな感じなのです。

ふくらむもどかしさと違和感

ローマ字入力に対してのもどかしさは逐語記録の作成が終わっても消えませんでした。

わたしは一日の振り返りを日次レビューとして毎日パソコンで入力しています。

一日に起きた出来事だけでなく感情などの内面について振り返り言葉にします。

その言葉はわたしの思考や感性から出てくるものですが、ローマ字入力では入力する時にももどかしさを感じるのです。

ほんの少しの、微妙なタイムラグ。
普段だったら、あるいは何も知らなかったら絶対に気づかなかった違和感が何とも言えないもどかしさとなって離れません。

親指シフトを知っていたために
修得するために一度は3ヶ月以上ずっと練習していたために

逐語記録という面倒極まりない記録を作成してしまったために

こんなとても狭い限定条件の組み合わせのせいで、もどかしさに、違和感に気づいてしまった。

なにも感じなければローマ字入力をそのまま使い続けていたでしょう。

でも、もうダメです。
ちょっと耐えられそうにありません。

せめて自分が感じていることは自分の指でダイレクトに綴りたい。
親指シフトが自分の希望をすべて叶えるとは思ってはいないけど、それでもローマ字入力よりもはマシだろう。

そんな気持ちがきっかけで、再び親指シフトの練習を再開することにしました。

親指シフト・ファイター道場への参加

親指シフトの練習を再開するにあたり、かつて挫折した経緯を振り返った結果、継続的に取り組む環境が必要だと判断しました。

タイミングよく親指シフトを知るきっかけとなった「ものくろさん」こと大東さんが親指シフト習得のための講座を開くことを知りました。
(外部リンクです 「親指シフト・ファイター」道場

講座に参加して、もう一度、一から始めよう。
4年のブランクがあるけど、それでも何とかなるはずだし、何とかする。

時間もお金もかかるけど、それでも習得しようと申し込みました。

この記事を書いている2019年3月5日現在、既に2回目の講義が終わっています。

残り2回の講義でどこまで習得に持っていけるか楽しみです。

その結果、わたしはもどかしさが少なく、そして気持ちの良い入力環境を手に入れて、自分の気持ちを綴ることが出来るようになるでしょう。

ふろく~親指シフトの挫折記録

今回は練習再開、ということですので以前親指シフトを練習して挫折した流れを紹介します。

挫折理由を一言で言うと「急激な入力速度の低下」でした。

従来の入力を100としたとき、一気に10まで激減したのです。

ここまで激減した理由は手持ちの親指シフト用のテキストから一般図書(銀河鉄道の夜)の模写に切り替えたときにおこりました。

当時、WindowsパソコンからMacに切り替えたタイミングだったこともあり、文節の区切りや漢字変換の違いに慣れることができず、ローマ字入力さえおぼつかない状態になっていました。

Macでのローマ字入力の習得と親指シフトの習得という二つの要素が重なり、著しく効率が悪くなりました。

その結果、入力速度が激減し、その数値を見た私は自分のやる気を回復させることがで来ませんでした。
次第に他のこと(資格の勉強など)に優先順位がうつり、挫折に至りしました。

こうした挫折記録も失敗ケースとして提示しておくと今後の自分やこれから親指シフトを始めようとする人の参考になるかと思い掲載します。

親指シフト挫折までの時系列

・2014年10月15日、親指シフトというパソコンのキーボード入力について習得しようと練習を開始。
当時のコメント:10分かけて71文字しか入力できない。

しかも文章としての意味をなしていない。文字の場所をようやく打っていた感じだ。
そこから2014年11月5日まで70文字前後の入力が続く。

ものくろさんの講座でもらったテキストを利用。
中段のホームポジションだけで作られている文章を作っていく。

打ち間違えた文字の削除や修正方法等、ショートカット方法がWindowsとMacで違うため、覚えることも多い。

肩こりのひどさや右手首の痛みなども出てくるがとりあえず続けていく。

・11月8日 126文字/15分 入力。
これ以降、時々途切れることはあるが練習を続ける。
文字の入力数は徐々に増えていった。

・11月23日 199文字/15分 入力。
・11月25日 275文字/15分 入力。
・12月31日 227文字/15分 入力。
当時のコメント:12月は仕事が忙しく、練習がとぎれとぎれになる。
やはり入力文字数は落ちる。

・2015年1月9日 348文字/15分 入力。
当時のコメント:今日で中段のホームポジションはひと段落する。
明日からテキストの上段も使うタイプの文章を作成する。

・1月10日 105文字/15分 入力。
当時のコメント:上段は文字の配置を覚え直す必要があるため、入力のペースが落ちる。
しばらくは地道に練習する。

・1月14日 332文字/15分 入力。
当時のコメント:慣れてきたので明日からは下段も含めた入力を行う。

・1月15日 66文字/15分 入力。
・1月16日 166文字/15分 入力。
当時のコメント:なんか文字数の増え方ががスゴイ。
そして手汗がすごくてキーボードがヤバい。

・1月19日 245文字/15分 入力。
中段、上段、下段を含めた総合練習に明日から移行しよう。

・1月20日 165文字/15分 入力。
当時のコメント:総合練習開始。「!」マークはどうやって打つのだろう?

・1月24日 261文字/15分 入力。
・1月26日 328文字/15分 入力
当時のコメント:よほどの事がない限りホームポジションは覚えている。
リラックスした状態で打鍵ができる感覚を覚える事にしよう。

・1月28日 365文字/15分 入力。
当時のコメント:スピードアップより、手の疲れの方が問題。
そろそろ本の転記というステップに移行する。

・1月29日 41文字/15分 入力
当時のコメント:「銀河鉄道の夜」を対象にして入力練習開始。

文字入力のスコアが11%に落ちる。
Kindleの見にくさ、文節の区切りがおかしいこと、それに伴う漢字変換の煩わしさがスピード激減の原因。

正直、このスコアの下がり具合は心が折れるこれダメなパターンだ。

この後、Kindleを見ながらの文字入力について工夫を凝らすもだんだんと嫌になってきた。

銀河鉄道の夜以外の本で練習しようとしたが、結局できなくなっていた。

もう少し早めに切り替えればよかったが、このころにはもう練習すること自体が苦痛になっていた。

・2月25日 入力文字数の記録なし。
この日を最後に記録が途絶える。
移行、2019年2月まで親指シフトに関する入力なし。

〜文末にそえて〜
今、自分の親指シフト挫折経緯を振り返ってみて、今回の練習再開の動機が「気持ちよく日本語入力をやりたい」というもので良かったと感じました。

この動機は逐語記録を経てローマ字入力のもどかしさ、違和感を体感したことから始まっています。
とても強くて、根拠(実感)のある動機です。

2014年に親指シフトを始めた根拠は単純な日本語入力の効率化であり、どちらかというと憧れや「出来たらいいよな、だから長期戦でやろう」という薄弱なモノでした。
だから一度心が折れたときに回復することもなくフェードアウトしたのでしょう。

もしも今回の練習再開の理由が「以前これだけやってたのにやめたらもったいないから」などという理由であったのなら、おそらく前回の二の轍を踏むことになったと思います。

(まあ、ここまで偉そうなこと言ってまた挫折したら目も当てられませんが…)

強い、実感のある動機をきっかけにして再燃した親指シフト熱。
これを燃やしながら修得まで頑張っていきます。

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ウィキペディアより親指シフト
親指シフト – Wikipedia

親指シフト・ファイター道場主催者「ものくろ」さんのブログ
「ものくろぼっくす」ブログコーチであなたの人生をサポートするものくろの考えていることを書いているブログ

ローマ字入力のもどかしさを感じるきっかけとなった逐語記録の取り組み