その怪我、悪化していません?~体の違和感を気に留めないととても後悔するという話
創造と工夫、心に明かりを
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さて、
稽古を繰り返すうちに、怪我を負ってしまうというリスクはゼロではありません。
私もかつては膝を痛め、歩くのにも苦労するという状況を味わいました。
…誰ですか、体重重すぎとか痩せろとか言っている人は?
いずれにせよ、
「そういう日もあるさ!」と気にも留めなかったせいで後々症状がひどくなったのは事実です
もし、こうした状況が回避できれば、随分と稽古に取り組みやすくなっていたはずです。
今回は、こうした「こんな日もあるさ」をいち早く気付き
怪我に向けて対処する方法について話したいと思います。
目次
結論~違和感を放置しない事
怪我は、突発的なものでも長期間蓄積したタイプであっても、必ず健全とは違う状態になっています。
健全であった以前の状態から、不自然な今の状態を感じたとき
「~!?」という感じになります。
これが違和感です。
この「違和感」を感じとり放置しない事が、怪我への対策の第一歩と言っても良いでしょう。
その感覚は小さいため気付きにくく
また気付いたところで「気のせいだな」でスルーしてしまいがちです。
ただ、繰り返される違和感は徐々に感覚の表に上ってきます
そうなりますと、稽古に集中しているはずの意識が「フッ」と外れてしまう
その瞬間を感じ取ることに、別に特別な能力は必要ありません。
誰でも、感じ取れるのです。
その違和感はいつ出るかを確認する
私の場合は当時「膝の痛みが定期的に出る」事に悩んでいたため、
これを解決しようと思い、原因調査として「違和感がいつ発生するか」を観察しました
まずは普段の自主稽古ですが、特に膝に痛みや不安を感じることがなかったため、除外しました。
次に日常生活ですが、これも同様に原因となりそうな感覚は得られなかったので怪我の原因からは除外しました。
次に稽古場での練習です。互いに切磋琢磨して高める場所です。
先生が見本を見せて、先輩方や私たちも同じ動作を行うといういつもの…
「~ッ!?」
ここです、ここでした!!
跳躍動作直前のやや捩じる動作、ここで「違和感」を感じました。
明確な痛みが無かったので油断した、気付かなかった
腿の前面と膝の横、使っている筋肉がいつもと違うのです!。
おそらく「違和感」はこの時に生じる負荷が「過剰に働いているぞ」と
体が私に知らせてくれていると推測しました。
怪我が酷くなる前に手を打とう
「違和感」を感じた場所について負荷を減らすようにしました。
体を捩じる動作のため、捩じった負荷が膝や腿で止まらないように
ちゃんと足の裏まで捩じった力が繋がるように
いつも以上に慎重に、ゆっくりと動きを調整しました。
一度ではうまくいかないので、数回に分けて調整していきました。
その結果膝の痛みは減り、より自然な跳躍と着地を行うことが出来るようになりました。
違和感を起点とした対処のメリット
「ま、気のせいだろう」と放置せず
違和感について繊細に把握し、体からのメッセージとして対処するようにしたところ
怪我は回復しましたし、その後の動作の改良にも役立ちました。
違和感への対処は、ただの怪我の回復だけでなく、その後の稽古にも良い影響を残してくれたのです。
違和感は少し感じにくいかもしれませんが、何とかなります。
引っ込み思案な体ですが、生まれたときから付き合いのある大事な体です。
そこから出る、か細いメッセージを私は今後も受け取り、怪我のない、健やかな稽古環境を自分自身で構築していきます。
これは今後の稽古だけでなく、日常生活でも健康な体でいられるために必要なことだと思うのです。
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立ち止まっても倒れても、また人は歩き出す 岩見より