心の平穏を目指す~中国拳法では呼吸法で静かに心を整えます

創造と工夫、心に明かりを
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さて、
中国拳法を習っていて良かったなと思う時は、緊張したり不安になったりしたときに生じる精神的な疲労感に対して呼吸法で何とかしようという答えがスムーズに出てくるところです

運動が出来る出来ないに左右されない、誰でもできる呼吸という行為。
別にハァハァと息が上がっていなくても、
ゆっくりと呼吸をすることで、自分の中のリズムを安定化させることができます

今回はこうした「ゆっくりとした呼吸」のやり方について説明します。

●1.息をそっと吐いてみる
●2.4秒息を吸い、8秒間息を吐く
●3.肺の隅々まで使おう

外からの刺激で不安定になった心を、自分の呼吸で安定化させる。
こうした取り組みは、突き蹴りの練習で物理的に強くなること以上に大切だと、中年会社員武術家JunoIwamiは思うのです。

目次

<<●1.息をそっと吐いてみる>>

まずは軽く吐息を吐きます。
「フゥ…」と軽く、肺の中の空気を少し吐き出す事で、体の力が抜け、次の息を吸う準備となります

座ってテレビを見ながらでもいいですし、立って仕事をしながらでもできます。
いつでもどこでも取り組めるのが呼吸の利点です。

<<●2.4秒息を吸い、8秒間息を吐く>>

軽く息を吐いて体の力を抜いたら、次は息を吸います。
4秒間息を吸います。基本的には鼻から吸いますが、鼻炎などで鼻が詰まっている場合は口でも構いません。
細く長く、一定の速度で息を吸いながら、肺に空気を満たす感じを意識します

次に8秒間息を口から吐きます。慣れない場合は鼻からでも構いません。
吸う時より細く長く、ゆっくりと息を吐いていきます。
出来る人は16秒以上かけて息を吐いてください

吐く時から吸う時、また吐く時から吸う時には、僅かに息の速度を落とした方がスムーズに次の呼吸に繋げる事が出来ます。

◆時間を決める理由

吸う時間と吐く時間を決めているのは、「ブレ」を少なくするためです。
「自然な呼吸」を目指しても、精神的に不安定であれば、直ぐに呼吸が乱れます。
始めは8秒で吐いているのに、次は10秒、その次は6秒と、全然安定しないようでは効果が薄くなってしまいます。

こうしたブレをなくすために無理のない程度の時間で呼吸を行います。

<<●3.肺の隅々まで使おう>>

私は息を吸う時に、肺の隅々まで空気が行き渡るように吸っています。
これは私の体験ですが、普通に息を吸い込んでいる場合は鳩尾(みぞおち)付近しか動きません。

そこで普通に吸い込んだら、次に「鎖骨のすぐ下まで空気を入れるようにする」
更に「背中側、肩甲骨が膨らむようにして空気を入れる」
こうする事で普段使っていない部分まで息を吸い込むことが出来ます。

このような呼吸を行うと、自分のあばら骨がとても柔軟に動いてくれますので、慣れてくると特に意識をしなくても、普段より大きな呼吸が出来るようになってきます

吐く時も同じです。肺の中の空気を順番に抜いていくようにすれば、吐く息は8秒からどんどんと伸ばす事が出来ます。

私の場合は16秒掛けて吐くと安定します。3回呼吸すると1分になる計算です。

<<静かに心を落ち着けるために>>

もし時間があれば、静かな環境で座り、呼吸にだけ意識を集中する事をお勧めします
一度こうした状況で呼吸をしておけば、日常で呼吸を整えたいと思った時、直ぐに感覚を思い出す事が出来ます。

私は寝る前に15~20分程度呼吸にだけ意識を置くようにしています。坐禅や瞑想と呼ばれるものです。

そして形意拳の基本である三体式(さんたいしき)で立っている時も、呼吸を整える事が大いに役に立っています。

そして何より、日常生活で静かに心を落ち着かせるために、呼吸はとても役に立ってくれるのです

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立ち止まっても倒れても、また人は歩き出す  岩見より