腰痛対策としての呼吸法~腹式呼吸で柔らかく腰周りを鍛えよう

創造と工夫、心に明かりを
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さて、
中国拳法には呼吸法があります。誰でもできる方法である反面じっくりやる必要があり、「すさまじく効果が出る」というインスタントな効果はありません。

しかし、そのじっくりと取り組んだ行先の一つが「腰痛対策」であるのならどうでしょう?只の呼吸がとても素敵なものに見えてきませんか?

今回は「腰は痛いけど、腹筋はやりたくない」という人や腰痛予防に向けて、まずは優しく腰周りを鍛えるという目的で呼吸法を見ていきます。

●1.腹式呼吸と胸式呼吸
●2.呼吸法で腹周りの筋肉を動かす
●3.腹式呼吸での注意点と解決策

まずは呼吸法で腰や体の状態に目を向ける。腹筋などの運動療法はそのあとからでも良いと思うのです。

<<●1.腹式呼吸と胸式呼吸>>

呼吸法には大きく分けて二つの種類があります。
一つめは私たちが普段無意識に行っている胸式呼吸です。

そしてもう一つが今回の話の中心となる腹式呼吸です。
腹式呼吸は、息を吸っている時にお腹を膨らませ、吐く時にへこませます。
つまり自分の意志で呼吸と体の動きを調整するのです。

ちなみに私の場合「お腹を膨らませて、そこに空いた隙間に空気を吸い込み、お腹をへこます圧力で息を吐き出す」という意識で行っています。

実際に空気が入るのは胸部の肺なのですが、こうして呼吸に合わせて腹部を動かす事で横隔膜を始めとした様々な部分が大きく動きます

<<●2.腹式呼吸で腰周りの筋肉を動かす>>

腹式呼吸は胸式呼吸に比べると腰周りや腹周りの筋肉が動きます。
普段運動をしていないのであれば、それだけでも一つの運動になります。
ガッチガチに固まった筋肉が、呼吸に合わせて緩やかに動き、ほぐれてくれるので運動が苦手でも取り組めるのです

また「インナーマッスル」という存在も忘れてはいけません。
外からでは分からない筋肉ですが、体を支える柱の様な役割を果たし、また歩く際にも作用する筋肉として大きな役割を持っています。

腹式呼吸(または太極拳の様に一定の動作を合わせて行う練習)はこうした筋肉群をゆっくりと鍛えます。
その結果、腰痛のそもそもの原因である無理な姿勢や固い筋肉を直す事が出来るのです

<<●3.腹式呼吸での注意点と解決策>>

腹式呼吸では、お腹の膨らませ過ぎに注意してください。
以前私は息を吸う時にお腹を膨らませ過ぎ、それを繰り返していました。

膨らませ過ぎたおなかに引きずられて骨盤が反り返り、やればやるほど腰椎を圧迫してしまい、痛みを余計にひどくさせた苦い経験があります。あれはつらかったです。

対策としては、お腹を膨らます程度を軽くして、腰への負担をなくしました。
具体的に言いますと、下の3点について気を付けるようにしました。

① 息を吸う量を少なくする。従来の80%に抑えるようにしました。
② お腹を膨らませるときに「腰周りの筋肉への圧力」から意識を外さない。
③ 「骨盤の角度」が変わらないようにする。

この3点を維持した結果、呼吸法の度に痛みがでる事は無くなりました。
また練習で無理して腰を痛めても直ぐにリカバリー出来るようになりました

<<柔らかい筋肉を作ろう>>

腰痛を軽減するための運動として有効なのは「腹筋」と言われています。
しかし腰痛に悩んでいる人にいきなり「腹筋しろ」と言っても、「キツイ」という心理的なハードルの高さのため余程の事がない限りやらないとおもいます。

仮にそのハードルを越えて腹筋を始めたとして、余計に腰を痛めてしまう可能性の方が高いのです。

呼吸法を行う事は「柔軟な筋肉」をを手に入れる始めの一歩になります。
そのクッションのような、やわらかい筋肉は腰痛対策として非常に有効です。

自分の体に無関心にならずに、固くなった筋肉を柔らかく作りかえる事が「痛みからの脱却」に向けた取り組みになるのです

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立ち止まっても倒れても、また人は歩き出す  岩見より