稽古中も笑顔です?~私が中国拳法の稽古中にしかめっ面をしない理由
創造と工夫、心に明かりを
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さて、
「真面目くさった顔をして打つ拳」と「ヘラヘラ笑いながら打つ拳」どっちが良い?と聞かれたら「そりゃあ、ヘラヘラして打つ方でしょう」と中年会社員武術家JunoIwamiは答えます。
「真面目な顔されるとその緊張具合が変わる瞬間が打つタイミングだからなんとなく分かるから防御できるけど、そうでない人、緊張具合が分からない人は、今一つタイミングが掴めない。
それに緩んでいるせいか、回避したと思ってもそこから伸びてくるから厄介」
漫画のような話ですが、私にとってはフィクションではなく、何度となく体験している事実です。
今回はこうした「顔と緊張具合」について話していきます。
●1. 顔の表情は緊張のバロメーター
●2. 身体的にも精神的にもリラックスさせればOK
本当に怖いのは「真面目な顔して緩んだままの動きが出来る人」ですが、私は「まずは笑ってみる」ことから始めました。仕事モードの時にも有効な手段です。
目次
<<微笑みながらリラックス>>
中国拳法や武術とは違うのですが、似たような分類として「気功法」があります。
これらは体を締め付けない服装をさせ、動きも呼吸もゆっくりと行います。
しばらくやっていると体の緊張も解けて「微笑んでいる状態」になりかけている自分に気づきます。この状態は心身ともにリラックスしています。
●1. 顔の表情は緊張のバロメーター
ちょっと話は武術から外れます。
随分と前の話ですが、仕事の関係で初めてプレゼンテーションを行う事になりましたが、その聴講者は400人前後でした。私にとっては「緊張するに十分すぎる大人数」です。
会場に入って原稿チェックなどを行いますが、時々通る関係者に「すんごい顔してるね」と言われ続けました。
本人としては自覚はあまりありませんでしたがどうやら相当緊張していたようです。
緊張が顔に出たまま臨んだ発表は、本番にまで影響してしまい、とても酷い発表だった事を覚えています。
●2. 身体的にも精神的にもリラックスさせればOK
緊張は顔に出ます。これはどんな時にでも言えることで、中国拳法や武術の稽古のように人を打つ、或いは打たれるという日常的ではない内容の時は殊更強く緊張します。
「さあ、打つぞ!」とか「避けなきゃ、避けなきゃ!」と考えてしまうと顔を始め、いろいろな部分が緊張します。
顔の表情は意外と表面に現れており、相手からも読まれやすいため不利になってしまいます。
見方を変えると、こうした稽古のときに緊張しなければ、顔を始めとした体の緊張も起きず、いつもと同じ程度に動くことが出来ます。
それとともに精神的にも「あ、いける」と思うため、さらに動きもシャープになっていきます。
私の場合は、どちらかというと先に「精神的な効果」が表に出ます。心に余裕が出るので視界が広く確保でき、相手の動きをよく見て対応することが出来ます。
このように身体的、精神的に緊張を解除すると思った以上に動きのパフォーマンスは上がります。
<<無表情とヘラヘラ笑顔の選択>>
緊張するのがダメなら、無表情でもいいのでは?と考えたことがあります。
実際、無表情でやろうとしたのですが、どうしても頬骨付近の緊張が取れず、また中途半端な力しか出ないために止めました。
ヘラヘラ笑顔であれば、少し動きがオーバーになるため相手に読まれやすくなりますが、思い切り動けるためその後の修正が容易でした。
ただ、本当にヘラヘラ笑うと周りの視線が厳しいので、「笑った後に、チョイと顔を引き締める」程度の努力はしますが…
武術は真面目に取り組まなくてはならない、という意見は私も同意しますが、まじめすぎた選択で自分の成長に息苦しさを感じたから、少し笑ってみたら上手くいきました。
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立ち止まっても倒れても、また人は歩き出す 岩見より