八重桜のしぶとい強さと美しさは心に勇気と力強さをくれました〜2020年東京都荒川桜見物
同じようで微妙に違う個性の違いを見るのが好きな岩見です、ごきげんよう。
サッと散るも桜なら、粘り強く、長いあいだ咲き続ける桜もある。
「八重桜(やえざくら)」がそれである。
東京では4月10日頃ソメイヨシノが散る時期に「さあ、俺たちの時代だ!」と八重桜は咲き始めた。
朝の陽の光の中で力強く咲き
夕陽に照らされ風に揺れる
咲きはじめてから3週間、強風が吹こうが大雨にさらされようが咲き誇り続けた。
遅咲きの桜はしぶとさと強さと美しさを示し、私の心に勇気と力強さを届けてくれました。
目次
青空の下、朝の陽の光に照らされる八重桜
スカンっと晴れた青空の下、歩いていると桃色の玉のようなシルエットで咲く姿がある。
「カンザン」という八重桜のひとつ。
「ワビ・サビ?
そういうのはソメイヨシノに言ってくれ。
俺らは派手に咲きたいんじゃ!」
そんな言葉が聞こえてきそうな咲きかたである。
濃い桃色の花が大きく咲く様は、同じ桜でも受ける印象が全く違う。
清々しい朝の空気の中で出会う色鮮やかな姿はなんとも気持ちが良い。
強い風と雨の後でも咲き続ける姿
東京では2020年4月12日にとても強い風雨があった。
台風でこそないが、とても桜が耐えられるようなものではないだろうほどの勢い。
さすがの八重桜も枝ごと持っていかれてるかもしれないと思っていました。
しかしその翌日
「咲いてますけど、なにか?」とばかりに咲いている。
さらに次の日の14日はよく晴れて、赤と白の花の下をくぐって通っていく。
1週間経っても咲き続けている。
むしろ花の重みで覆うようにしなだれる枝の下を進むことになっている。
2週間経ってもその姿は健在であった。
「おう!
今ぁ世界中大変らしいけど
下ばかり見てないで
胸はって、上むいていこうや!」
こんな声も聞こえてきそうだ。
その姿はしぶとさ、美しさ、強さ、全てを持っているように感じた。
正直、公私ともにいろいろあってお疲れ気味なわたしにとって、この桜の姿は涙が出るくらいに感動した。
夕陽に照らされる桜を楽しむ
夕方、八重桜は夕陽に照らされる姿も美しい。
「ヤエベニヒガン」
ちんまい姿が愛らしい。
八重桜のまあるい形ではなく、ソメイヨシノのようなフォルムだ。
枝の下から上まで咲き乱れる花弁が賑やかだ。
この写真を撮った日も風が強かったため、この小さい花があっちこっちと顔を背けていい写真が撮れない。
「はーい、いい子だからこっち向いてね」と桜に声をかけながら撮影する怪しげな人がいたら、それはわたしです。
「ヤエベニトラノオ」
八重咲き(花びらが重なり合う咲き方)の淡紅色の花が枝に密集して虎の尾のようになっていることがこの名前の由来。
大きな丸い形で咲いていく。
薄紅色の花びらが夕陽によって一層赤く染まる。
それがまた夕陽に映える。
ちなみに、咲く前は紅色が濃い。
赤いつぼみは薄桃色の花弁となって開く。
そんな経過を楽しめるのがいいところだ。
八重桜の中に見たもの、もらったもの
八重桜の咲く姿には確かな強さも感じた。
激しい風雨にさらされても力強く咲き続ける姿
困難にあってなお咲き続ける桜の姿を見たとき、わたしの心に湧き立つものがあった。
勇気をもらったと言ってもいい。
自らを咲かせる、自分だけの花。
そんな感覚をこの姿からもらえた気がした。
<「桜と散歩」に関する記事です。よろしければお読みください。>
<外部リンク>桜に関する素敵なホームページを見つけました。