混ぜろ、力の限り!これが西安ジャージャー麺の正しい食べ方だ!
創造と工夫、心に明かりを
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さあ、前回から引き続き中年会社員武術家JunoIwamiが中国の西安で食べた「ジャージャー麺」ネタ。今回はその食べ方です。
これさえ読めば、私のようにお店の人の乱入指導を受けるまでもなく「完璧なるマナー」で食べることが出来るでしょう。
●1.お化けきしめん
●2.いざ食べよう!え、違う?
●3.混ぜろ、力の限り!
目次
<<●1.お化けきしめん>>
ジャージャー麺の外観は一言でいえば「お化けきしめん」です。幅は約3センチメートル、厚みは2ミリメートルくらいでしょうか?出てきた瞬間「おおぅ」と口から驚きの声が出ます。
麺1本(…と言いますか、一枚ずつと言った方がいいような形状です)だけでも結構ボリュームがあります。
お店ごとにトッピングは違いますが、トマトベースのような酸味と香辛料(トウガラシなど)からくる辛さや香りが味覚と嗅覚にグイグイと来ます。
<<●2.さあ食べよう!え、違う?>>
さて、見た目は超幅広きしめんとはいえ、所詮は麺類です。
箸を持ち、その麺を1本ずつ食べて始めました。 しかし、2本(枚?)目に着手しようとしたところ、お店の人が何かを言ってきます。
「違う、そうやって食べるんじゃない!」と言っているようです。
とはいえ、何が違うのか分からず、頭の上にクエスチョンマークを並べる私に業を煮やしたのか、その店員さんは私に近づき、いきなり箸を取り上げ、食べかけの丼を引き寄せると
「これはね!こうやってから食べるのよ!!」と、
言うが早いか猛烈な勢いでかき混ぜ始めました。
<<●3.混ぜろ、力の限り!>>
時間にして20秒。怒涛の勢いで「私のジャージャー麺」をかき混ぜ終えたその店員さんは、ひと仕事終えた後のすんごい良い笑顔を浮かべながら丼と箸を私に返してきます。
手元に戻ってきたジャージャー麺を見て、私はようやく理解しました。この料理は「まず、かき混ぜる」ことが重要なのだと、
(ものすごい勢いでかき混ぜていたにもかかわらず、麺の形状が全く崩れていない事に少なからず驚きました)
色彩豊かに盛られた料理を自らの手でかき混ぜ、突き崩し、その混沌を食べる。まさに中国らしい料理です。
さっそく生まれ変わったジャージャー麺を口に運びます。なるほど、確かにこれなら幅と厚みのある麺にスープが絡まり、バランスの取れた味になります。辛さも緩和されて美味しかったです。
後日、別の店で食べた時は、始めからかきまぜて食べました。「ふふん、どうだい?」というドヤ顔で
(まだ、混ぜ方に思い切りが足りないようです)
日本のラーメンやうどんの食べ方とは違う文化風習。こうした少しの違いを感じる瞬間が旅の楽しみの一つと言えます。
正直、初めて見た時は「品がないなあ」と思わなくはなかったですが、周りの反応を見ると、本当にこの食べ方が普通であり、何よりこの食べ方の方が美味しかったので、直ぐに気にならなくなりました。
また西安に行く機会があったら、別の店のジャージャー麺を食べてみたいものです。
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立ち止まっても倒れても、また人は歩き出す 岩見より