体を鍛えるためのバランスの良い取り組み方~中国拳法での「複数要素の同時運用」①
創造と工夫、心に明かりを
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さて
中国拳法の一つである形意拳を練習している中年会社員武術家JunoIwamiは欲深な人間です。
「なるべく怪我をせずに体を程よく鍛え、健康を維持しつつ強くなりたい」という我儘な願望があります。
そんな都合のいい話があるのか?私は「ある」と思います。
必要な要素はとしては
・怪我のリスクを減らしながら体を鍛えるための「長期的な練習方法」
・中国拳法の構えやそれぞれの動きについて必ず設定されている「守るべき事」
これらを利用すれば可能性はグッと高まります。
今回はそうした長期的な練習や守るべき事についての取り組み方について説明します。
こうした考え方や練習内容は健康にも鍛錬にもとても有効なやり方です。
●1.同じ「守るべき事」を1週間練習する
●2.3つまで同じように続ける
●3.3つの「守るべき事」を同時に行う
今回は●1と●2の話です。
目次
<<自分の練習内容を深くする>>
怪我や痛みは怖いですが、過剰に負荷をかけなければ、そこまでひどくなることはありません。
その過剰な負荷を回避するためにも、自分のやっていることについて理解する必要があります。
●1. 同じ「守るべき事」を1週間練習する
まず着手したいのは、同じ内容を1週間練習するという事です。
同じ内容とは「守るべき事」または「自分が掲げた目標」などです。
実は一つの事を1週間続けて練習するということは、思いのほか難しかったりします。
ついつい他の練習に目移りしてしまうからです。
また逆に、同じことだけをずっと続けていても進歩が見られない場合もあります。こうした時は思い切って他に手を出す事で道が拓ける事があります。
そこで、「ひとまず1週間、同じ内容を続ける」という区切りをつけます。
こうする事で、今やっている事への集中力が高まり、他の練習内容に目移りする確率が下がります。
また練習内容の切り替えタイミングが決まっていますので、結果の出ない練習内容を繰り返して、同じところをグルグル回るリスクが減ります。
練習の成果ではなく、時間が来たら強制的に次に行ってしまう事がポイントです。
私などはいろいろと忘れっぽいうえに、練習の成果に不安を抱くタイプなので
こうした「期間限定の努力」という分かりやすい目標があった方が取り組みやすいのです。
●2. 3つまで同じように続ける
このような「1週間で切り替える」という練習方法を3つくらい行います。
例えば、練習中に行う「守るべき事」として下のような3つを実行します。
・先週は体を真っ直ぐにする「立身中正(りっしんちゅうせい)」を練習をした。
・今週は歩法のために「つま先と膝の角度を合わせる」事に注力する。
・来週は視野を広くしたいので「遠くを見続ける」事をやる予定。
こういう感じです。
一つの「守るべき事」でも、1週間かけて取り組むと、様々な気付きが出てきます。気付いた事については翌日に検証をしていきます。
こうしたやり方を1週間ごとに切り替えながら、各項目について取り組んでいきます。
3週間経てば、3つの守るべき事をやり続けた自分が出来上がります。
<<次回は、「複数要素の同時運用」>>
今回説明した内容でも、体を鍛える事は十分に可能です。
加えて言えば、一週間という期間限定練習を翌週にも持ち越して繰り返し練習すれば、更なる成長も見込めます。
しかし今回の話は「バランスの良い取り組み方」を題材にしています。
次の記事では、今回述べた内容をどのように利用するかについて、話をします。
「●3. 3つの内容を同時に行う」、別名「複数要素の同時運用」です。
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立ち止まっても倒れても、また人は歩き出す 岩見より