目指せ身体のトップダウン~自分の限界と弱点をさらけ出して中国拳法の練習を加速させよ!
創造と工夫、心に明かりを
———-
さて、
中年会社員武術家JunoIwamiは常々地道な練習が大切であると思い、実践しています。
しかしそれだけでは足りません。
更なる要素を加えることで、もっと自分を鼓舞し練習を加速させる事が出来るはずです。
今回は、そんな地道な練習の「燃料」となる「自分自身からのトップダウン」について話をします。
●1.トップダウン~全力を出して限界を知る
●2.全力全開の弱点を知る
●3.ボトムアップへのフィードバックとする
誰のためでもない、自分による自分のための、自分を基準とした取り組みです。
目次
<<地道な練習はボトムアップに相当する>>
地道な練習は、自分の持ち札(成長要素)を少しずつ成長させます。
その成長した要素を縦に横にと組み合わせ、自分を自分でコントロールしながらアプローチしていく手法です。
こうした方法は言ってみればボトムアップな方法と言えます。
●1.トップダウン~全力を出して限界を知る
では、ボトムアップの逆はあるのでしょうか?
最も高く最も遠い、一番強い自分から与えられるトップダウンといえる成長方法に相当するものは?
有ります。私の場合は、「フルパワーでブン殴る」事がそれに相当します。
フルパワーで殴るための方法は
二人で組んでの約束組手や以前にもお伝えしたスポーツチャンバラを使った練習方法があります。
二つに共通する事は「決まった手順」や「安全性」を背景にした
痛みや恐怖についての心理的なクッションです。
心理的なクッションが働いているおかげでフルスイングで殴るというハードルが低くなり、
多少の慣れは必要ですが、実際に殴る事が可能となります。
これらの「約束組手」や「武器を持ってのフルスイング」を通じて、とくかく全力で動くという事に取り組みます。
言ってみれば「身体的なトップダウン」です。
こうした全力の動きを実践する事で、自分を限界ギリギリまで出し、自分のトップ(最上)を認識します。
●2.全力全開の弱点を知る
自分を限界まで引っ張る事で分かるのは、自分のトップだけではありません。
弱点が、わかるのです。露呈する、と言い換えても構いません。
とても単純な話として、フルパワーで殴れば相手は倒れてくれますが、そもそも隙の大きな動きになるので当たらないという問題が浮き彫りになりますし、繰り返す事で筋肉を傷めたりします。
こうした自分の全力と現実との折り合いをなるべく早い段階で見出しておけば、「ああ、確かに威力はあるけど、そのままでは使えないよな」と分かるのです。
●3.ボトムアップへのフィードバックとする
自分のトップ(最上)とウィークポイント(弱点)という二つの要素がさらけ出されることで、その間にある溝を埋めていく必要性が出てきます。
これがボトムアップへの、つまり地道な練習を行う際のフィードバックになるのです。
このフィードバックは自分の進むべき道しるべになり、一つ一つの課題をクリアしなければいけません。
そしてクリアするためには、地道な練習の方が適しています。
全力トップギアに入れたまま駆け足で練習をしていては、折角わかった弱点をそのままにしてしまうからです。
更に怪我のリスクも放っておくことになり危険です。
<<自分基準でゴールを目指す>>
私は出来る限りボトムアップ形式で成長するようにしていますが、
トップダウン形式の練習方法を疎かにしてはならないとも思っています。
車の両輪のように、どちらもにもバランスを取り、いつも自分を観察しながら適切な方法を模索しています。
自分の上にある目標を見定め(トップダウン)、下を見て穴をふさぐ(ボトムアップ)。
さあ、私はこの二つを手に入れ、間に横たわる道筋が見えてきました。
あとは道筋から外れぬよう、慎重に、大胆に、私は私の成長の道を歩んでいくのです。
———-
立ち止まっても倒れても、また人は歩き出す 岩見より