痛みの幅を把握して恐怖心と怪我を防ごう~中年会社員武術家が語る柔軟体操の意義

創造と工夫、心に明かりを
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さて、
ストレッチとか柔軟体操とかは好きですか?嫌いですか
私は正直苦手…というか嫌いでした。上に乗られてグイグイと押され「耐えろ耐えろ」と限界まで潰されるのがどうにも我慢なりませんでした。

しかしあるとき、従来考えていたメリットとは違う部分に考えが及んだ時、むしろ率先して柔軟体操をやるようになりました

今回は中年会社員武術家JunoIwamiが日常的に柔軟をやる理由について話したいと思います。

●1. 知らないから怖い、怖いから動けない
●2. 痛みの「幅」を実感して、慣れる

怪我を防止し、運動効果を上げるのは「結果」です。その過程で自分の体に起きていることを観察するメリットは非常に大きいものがあります

<<ストレッチ、柔軟体操の意味>>

準備体操の中でストレッチや柔軟体操を行います。これにより筋を伸ばして緩ませ、怪我が起きないようにするのが目的です。

しかし、なぜか運動が最も盛んになる年代、多くが10代前半から後半の時期に、過剰ともいえる柔軟体操が行われます。

私はその時期にすっかりと「苦手意識」が刷り込まれ、やがて「放っておく」ようになってしまいました。

●1. 知らないから怖い、怖いから動けない

私は臆病な性格のため、「知らない事に取り組む」という行為にとてもストレスを感じ、ハードルがぐっと上がってしまいます。

なぜなら怖いからです。内容を知らないので、その後の展開が予想できず、想像以上のダメージを食らう事になりかねない状況は大変な恐怖を感じ、結局動けなくなります。

こうした「知らない痛みへの恐怖で動けなくなる」というのは、ある意味防衛本能とも言えます。
しかし武術に取り組んだり、体を動かすことを対象に人生を謳歌しようとする場合にはもったいない状態でもあります

●2. 痛みの「幅」を実感して、慣れる

普通痛みというのは「点」です。「痛つっ!!」となる症状が「痛ぁ~いぃ~」となることは普通ありません。

この場合の点の痛みは「一瞬にしてオーバーしてしまった痛み」のため急に来たように感じてしまいます。
しかし痛みというのは実は幅があり、それには個人差があるということを知ると、少し話は変わってきます

つまり自分の痛みの一番小さなところと、耐えられないほど大きい痛みを混合せずに、ちゃんと「痛みの幅」として認識するのです

痛みの幅の把握のために一人でも取り組めるのが柔軟体操の強みです。軽過ぎる柔軟では何も感じませんし効果も薄いです。逆に急に無理をすると耐え難い痛みが体に走り怪我に繋がります。

「痛気持ちいい」という妙な表現がありますが、まさにこれがどこにあるかを探しながら、自分の体に負荷をかけていくことで、自分の痛みの幅を把握していきます。

<<不意打ちにさえ対応する体を作る>>

私のように中国拳法などの武術をやる人間にとって怖いのは「不意打ち」です
これにより怪我をしてしまうケースも多くみられます。

しかし柔軟体操をよく行い痛みの幅を知ることで、実際に怪我をするタイミングと体が耐えられるまでの間には、時間差があることが分かってきます
こうなりますと「知らない痛みへの恐怖で動けなくなる」という状況が起こりにくくなり、その結果怪我をしなくなります

「自分の体を知る」たったこれだけの話なのですが、私にとって日常的に柔軟を繰り返すことは、身体的な面で怪我をしないための余裕を作り、それと同時に精神的にも幅を持った余裕を持たせるためにとても重要な取り組みなのです

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立ち止まっても倒れても、また人は歩き出す  岩見より