チュウゴクケンポウって何?~そんなあなたに中国拳法の種類と魅力をザックリ紹介!
創造と工夫、心に明かりを
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さて、
アクション映画ではよく見るけど、実際に練習しているところを見ない中国拳法ですが、やはり正体不明なイメージがあるため、好奇心の強い人や興味のある人に説明する事にいつも苦心します。
そこで今回、中年会社員武術家JunoIwamiが「自分のやっている範囲」でのザックリとした範囲ですが、中国拳法の分類や魅力について説明していきたいと思います。
「JunoIwamiよ。お前チューゴクケンポーとやらをやっていると聞いたが、どんな法律なんだ?」という「拳法」と「憲法」を入れ替えるお決まりのボケも、これを読めば大真面目に切り返すことが出来ます。
<<中国拳法ってなに?>>
<<太極拳以外に何があるの?>>
目次
<<中国拳法ってなに?>>
簡単に言ってしまえば、中国の格闘技です。英語圏では「チャイニーズマーシャルアーツ」というのでしょうか。
日本に「空手」や「柔道」そして「剣道」があるように、中国にも格闘のための技術があり、それを総じて「中国拳法」と言います。
細かい分類方法はあるようですが、一般的にあまり突っ込まれることもありませんのでこの程度でよろしいかと。
また現代日本の格闘技は空手のような打撃主体と柔道のような組技主体、そして剣道のように武器主体など内容によって分かれていますが、何故か中国拳法は武器法も一緒に教わることが多いのが特徴です。
徒手だけでなく、武器も教わるという面では、日本の古流(こりゅう:昔の武術で主に日本刀を中心に、組技なども広く扱う)に似ていると言えます。
何と言いますか、徒手と武器の両方を学べる事に「お得感」を感じてしまうのは小市民的な心理のためでしょうか?
<<太極拳以外に何があるの?>>
中国拳法=太極拳!これはもう「カレー=辛い」と同じくらい強固な連想で結びついています。
呼吸を楽にして、ゆっくりと動く。朝の練習風景をテレビなどでご覧になった方も多いのではないでしょうか?
「あれの何が役に立つのだろう?」そう思わせる不思議さと「あれならやってみてもいいかな」と思わせる間口の広さがあります。
しかし中国拳法は太極拳ばかりではありません。では他にどのような拳法があるのでしょうか?今回は2つ紹介します。
●1. 八卦掌
優美さで目を引くと言えば八卦掌(はっけしょう)でしょう。拳を使わず、掌(手のひら)を使って攻撃し、円を描く歩法を絶え間なく行っていく様子は本当に優美であり、女性にも人気です。
ただし、バラと同じように「優美さの裏に隠された鋭い毒針」があるので相手にとっては怖い拳法でもあります。
●2. 形意拳
形意拳(けいいけん)は私がメインで練習している拳法であり、とても地味…いえ、合理的です。五行拳(ごぎょうけん)と呼ばれる5種類の突き方を軸にして、相手の防御があまり役に立たない状況を作り出すことが特徴です。
そのため絶えずカウンターとなるように、スッと直線的に相手に向かって行けます。
<<正しく、ゆっくりと学べる事>>
格闘技というと、筋肉をムキムキに鍛え上げ、力のみで押していくというイメージがあるかもしれませんが、今回紹介した拳法は「意識や力の流れ、タイミング」といった部分をとても重視します。
そのため太極拳のような、ゆっくりとした一定のスピードで行う事で、自分を自分でコントロールするという練習方法が必要になってきます。
私は、このゆっくりとしてはいるが自分で自分のコントロールを学ぶというコンセプトがとても好きです。
習得には時間がかかりますが、自分をコントロールすることを頭に描いているため、自分にとっての正しい方向に向かって常に取り組むことが出来るからです。
勝ち負けにこだわり、自分の体を痛め続けるのではなく、体を労りながらも格闘技として武術としての大切なことを守って行く方法。この方法で練習し続けていく事が望みです。
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立ち止まっても倒れても、また人は歩き出す 岩見より