第33回全日本武術太極拳選手権大会 焦りと自分を信じきれなったことが不調の原因でした
創造と工夫、心に明かりを
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Junoiwami です。
年に一度の大会で、わたしは上手く演武を行うことができず、悔しい思いを引きずりながらコートを去りました。
不調となったきっかけはなんだったのか
たくさんあった「上手くいかなかったこと」の奥に見える本当の「原因」は何か?
今回はそんなきっかけと原因についての話です。
・小さくて大きなきっかけ
・立て直しに思考を持っていかれる
・自分自身を信じきれなかった
目次
小さくて大きなきっかけ
実際の演武本番、始めの部分ではむしろ調子がよい感じでした。
しかし、そこからコートの端まで演武を続け
振り返ろうとした時に、小さくて見逃せないことが起こりました。
「龍形の振り返りで右の足先が地面をこすった」
この足先からくる小さな感覚こそが
演武中に調子を崩したきっかけとなりました。
振り返りで右足に必要以上にこする感覚があると、高い確率で次の動作にぐらつきが起きます。
ぐらつきの原因は軸にあります。
背骨に沿った縦軸が自分が感じているより前後どちらかに寄っていた、あるいは傾いていた。
回転する時の腰の水平移動の要(かなめ)となる横軸が傾いてしまっていた。
この二つのどちらか、あるいは両方になってしまった時、右足が必要以上に地面をこすり
次の動作でも傾いたままの体勢でいるため、どうしてもぐらつきの原因となるのです。
わたしにとって振り返りでの右足の感覚はそのバロメーターになっています。
そのため集中的に稽古を行いました。
ここ最近はこする感覚もなく、克服したものと思っていました。
直前の練習でも、この右足の感覚は起きずに問題なく行けると思っていました。
それがよりにもよって本番で出てしまったのです。
立て直しに思考を持っていかれる
「まずい、崩れる!早く立て直しを!!」
右足が地面を擦る感覚を自覚した瞬間
「次の動きがぐらつくリスクがグッと高まってしまった」という恐れが顔を出しました。
練習の時は上手くいったのに、今、本番でそれが出来ていない
「直さないと、リカバリーしないと!」焦燥感がものすごい勢いで湧き上がってきます。
直前までやっていた練習で重ねた別の失敗の記憶もよみがえり、焦りは加速度的にせりあがってきました。
今までやっていたことの全てが吹き飛び
頭の中ではずっと「立て直せ、リカバリーしろ、これ以上失敗を重ねてはいけない!」
そんな考えがのように鳴り響いていました。
その後も立て直しへの焦りと次の動作への不安感を抱えたまま
全力を出していいのか、安定をとるべきか
そんなことを考えながら演武を続け
そして演武は終わってしまいました。
自分自身を信じきれなかった
こうして振り返ってみると、わたしは「焦りと不安」に演武中の意識を全てを奪われていました。
目の前の不安要素と焦燥感に負けてしまったのです。
「自分自身を信じきれなかった」
まさにこれが今回の演武で演武が上手くできなかった原因であると、わたしはそう判断します。
わたしは大会に向けて練習を続けていました。
万全とは言えませんが、それでも使える時間の多くを費やして稽古をしました。
日々の稽古の中で得た気づきや改善をもとにして
様々な工夫と向上につとめてきました。
これらの日々と実績は信じるに足ることでした。
もしわたしがこれらの日々を信じて、積み重ねてきた稽古を信じていれば
多少ぐらついても、次の動きにまた集中を戻すことはできたはずです。
それなのに自分の重ねてきた稽古を信じきれなかった。
焦りと不安に負けてしまった。
自分に克てなかった。
今回の演武が上手くいかなかったという結果は
心の根本にあり、一番克服すべきことができなかったという
そんな現状が示した一つの事実として深く受け止めることにします。
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立ち止まっても倒れても、また人は歩き出す Junoiwami (岩見)より
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