上達だけを求めない~短時間の武術練習に意味を持たせる検証という視点

創造と工夫、心に明かりを
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さて、
毎日少しずつでも良いので武術の練習をするのですが、この時「上達する事」にばかり目を向けてしまうと、「成長しない自分」を目の当たりにした時に急激なテンションの低下を引き起こしてしまいます。

折角練習を続けるのですから、細くても良いので長くやりたいものです。
中年会社員武術家JunoIwamiは、成長しない自分が現れてもやり過ごせるように、練習中にいくつかの視点を設けています

今回はその一つである練習中の「検証」についてお話しします。

● 検証~工夫する機会を得る
◆a.練習する頻度が少ない場合
◆b.頻度が多い場合に得られるもの

練習する頻度を上げるという事は、たとえ時間が短くても「自分を振り返る」機会を得る事になります。

<<● 検証~工夫する機会を得る>>

練習するという事は、今やっていることについて「検証する機会を得る」という事に繋がります
検証とは「自分のやっている内容の是非を確認する」という事です。

昨日やった練習、今朝やった練習、そして今やっている練習
それぞれやっている練習が本当に上達につながるのか?変なクセを助長させるだけではないのか?
そうした「正しいかどうかの確認」を行うのです。

私が主に取り組んでいる中国拳法では先生から教わったことを守り、練習を続けます。
しかし、これ「だけ」で上達するのは、余程才能がある人以外はほぼ不可能です。

そこで、先生に言われたことを守りつつ、「工夫を凝らしていく」という工程に入ります
日本語でも「守破離」の「破」という言葉で言われています。
自分の状態を把握し、やっている内容を分析し、その是非を判断する。
その判断を元にして工夫を凝らしていく。
これが検証の役割です。

では、次に練習する頻度によってどのようなことが起きるか少し書き出してみます。

◆a. 練習する頻度が少ない場合

取り組む機会が少ないという事になります。
練習時間は総じて短く、中国拳法を始めとしてどんな練習をしても、筋力や持久力の向上は難しいと思います。

また先生に言われた事を忘れないようにする事がやっとという状態になります
そのため「言われたことをなぞる事だけ」に終始することになり、深みも何もない、行き当たりばったりの練習になってしまうのです。

◆b. 頻度が多い場合に得られるもの

頻度が多いという事は、その取り組みに対して「気に掛ける機会が多い」という事になります

同じような動作であったり、先生に言われたことであっても、直ぐには分からない事や効果が出ない事があります。

そうしたものは疑問を解消したり、何度も繰り返すことでようやく見えてくる事が多いです。
気に掛ける機会が多いという事は、その「見えてくる事」を発見するチャンスが多くなるという事です。

発見した「見えてくる事」を自分に取り込み、それが武術の上達につながるかどうかを「検証」していきます。そうした機会はやはり練習頻度の多い方が有利になります。

その結果、自分に不足しているものを補い、長所を伸ばすことになり、上達につながっていきます。

<<30秒の練習にさえ意味を持たせる>>

仕事をはじめとした様々な理由により、まとまった時間を武術の練習に使う事は難しいかもしれません。

しかしほんの僅かな時間、それこそ30秒でもいいので実際に体と頭を働かせることが出来れば、検証を行う事が出来ます。

この検証という武器は、成長していない自分が現れても「ああ、今ちょっと自分を成長させるためのメンテナンス途中だからあっち行ってて」と押しのけて練習に打ち込むことが出来るようになります

どんなに短い時間の練習であっても、意味はあるし、意味を持たせることはできるのです。
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立ち止まっても倒れても、また人は歩き出す  岩見より