上達への道筋を2分で準備~中国拳法の練習直前に記録を見返し「土台」を作り上げる

創造と工夫、心に明かりを
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さて、
中年会社員武術家JunoIwamiにとって、上達したと言える条件は?と聞かれれば「昨日の自分より上にいる事」と答えます。
そこで問題となっているのは「昨日の自分」はどこにいるのか?という事です。

また「昨日の自分」を単純に比較対象としても良いのですが、折角ですので昨日やったことを無駄にしないため、昨日の自分からの引き継ぎをこなします。

そうして引き継がれた「昨日の自分」を「土台」として、その上に練習内容を積み上げていくことで、初めて上達したかどうかの比較が出来るのです。

以前よりこのブログでは練習内容について記録を取る事を述べてきました。
今回は、この記録を用いて「以前の自分」を「今の自分」に引き継がせるタイミングと必要性について説明します。

●1.実に大きな効果を生む「取り組む直前の2分」
●2.「昨日の自分」という土台を再構築せよ

昨日より今日、今日より明日。
今打ち放った突きよりも、次に打つ突きをより良い物にするためには、明確な「以前の自分」が必要です。

<<忘れている事すら忘れているから記録を見返す>>

とても無自覚で怖い話ですが、人間は忘れたことすら忘れている、という状況が良くあります。

私は以前、練習中に得た「気づき」や「良かったこと」「改善点」「理想像」などを10個くらいメモし、それを翌日に見返しましたが、覚えていたのは1、2個でした。

残りは、忘却の彼方です

●1.実に大きな効果を生む「取り組む直前の2分」

私は中国拳法の練習前に1~2分ほど時間を作ります。その間に「前回の記録」を読み返します

準備運動中も、軽い動作中であれば記録を目で追う事は可能なので「昨日よりも更に前の記録」にも目を通していきます。
前回には気付かなかった事も、更に前の情報を見る事で繋がったり、思い出したりする事が多々あります。

良かった部分の再現については「こうしたら上手くいった」と昨日(あるいはそれ以前)の自分が書き残してくれているので、それを頭に落とし込みます。
記憶を頼りにしていては数日で忘れてしまうので、3日目以降の再現が難しくなります。

悪かった点、課題となっている部分については、実は複数の悪い要因が結びついて起きていることが多く、「手の動きが悪いのは、実は足の幅に原因があり、それについても3日前に腰を痛めなけば気付かなかった」というケースもあります。
記憶を頼りにすると、「腰を痛めた」「足は合っているのか?」と別々の問題として認識し、結びつかない状況が多いのです。
記録をつけていき辿っていくと、それらが同時に現れるため、「原因」として繋がってくれるのです

このように前回の練習で残った課題や再現したい良かった点などを思い出し、今の自分の練習にフィードバックしてくれるのです。

●2.「昨日の自分」という土台を再構築せよ

大事なのは「練習する直前に見返す事」です。見返しから練習までの時間が長ければ長いほど、必ず「忘れる事」が出ます。

忘れる事を防ぐため練習記録を読み返し、なるべく練習直前に「自分という土台」を呼び起こし、再構築します

そうすることで「今日これから行う練習は、昨日出来なかったことを可能とし、明日へのステップとして今を最大限に使う」という、とても明確な道筋を作ることが出来ます

「やるときに見返す」
これにより「直前の自分」と「今の自分」を一致させ、それを土台にして高みを目指すのです。

<<自分へのメッセージを受け取る場面を作り出す>>

時間を費やし汗を流して得た折角の「気づき」であっても
たった一度の睡眠や日々の雑事が見事なまでに洗い流してくれます。

洗い流された自分は、程度の差こそあれ「昨日よりゼロに近い部分」にいます。

そんな「ゼロに近い状態の自分」に再び一から練習で積み上げていく…
賽の河原も真っ青の無間ループです。

そんな不毛な努力を回避し、安心して練習に打ち込むためにも、その時の練習内容を記録に取り、その練習記録を見返すというサイクルが必要となります。

記録として書き出されることは、明日の自分へのメッセージです。
それらを受け取ることが出来れば、昨日の自分がこの上ない教師として道を示してくれます。
僅かな時間を使い、振り返りを行う事で過去の自分が上達への道筋を示してくれるのです。

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立ち止まっても倒れても、また人は歩き出す  岩見より