相談内容が思いうかばないクライアントから大切な想いをひきだしモヤモヤを晴らしたカウンセリングでの問いかけ

たいせつなもの

ビリーフリセットカウンセラーとしても活動中の岩見です、ごきげんよう。

「相談はしたいのですが、欲しい未来も解決したい問題も見つからないのです」とクライアントが言うことは、実はよくあります。

そんなとき、わたしはクライアントへひとつの問いかけをします。
「では、これからも続けていきたいこと、大切におもうことはありますか?」

クライアントはほんの少し考えた後、スルスルと話はじめました。
「大切とおもえること」
「続けていきたいこと」
そして心の底から「欲しい」と思うこと、その未来。

その答えはとてもあたたかくて、話している顔はおだやかで、聞いているわたしも「素敵なこと」と思える内容でした。

今回は「相談内容がない」という状況を動かした問いかけについて、ひも解いてみたいと思います。
クライアントに使ったのは、私自身が毎日の振り返り(日次レビュー)に使う「KPT」の「K」にあたる問いかけでした。

「KPT」ってなに?

問いかけに使った「KPT」とはKeep(キープ)、Problem(プロブレム)、Try(トライ)の一文字目をならべたものです。

それぞれ説明すると
Keep:続けたい
Problem:解決、改善したい
Try:なにかをしたい、する
となります。

KPTの考え方は組織や品質管理におけるマネジメント手段のひとつとして使われています。

私はこれを主に自分の感情や行動の振り返りのために使っています。

今回のカウンセリングではKPTをクライアントに使った形になります。

クライアントの言葉をKPTにあてはめる

もう一度クライアントの言葉を引用します。
「相談はしたいのですが、『欲しい未来』も『解決したい問題』も見つからないのです」
たしかに相談内容がないように見えますね。

そこで言葉を分解してKPTに当てはめてみました。
「欲しい未来」はこれからやろうとしていることです。つまりTryに当てはまります。

次の「解決したい問題」はそのままあっては困るもの、あるいはもっと良くしたいことになるのでProblemに当てはまります。

この段階でクライアントが話してくれた内容はTryとPloblemのふたつに紐づけされます。
そしてそれらが「見つからない」と言っている。
そうわたしは推測しました。

こうして話を整理すると「続けたい」つまりKeepに該当するものがないことに気がつきました。

そこでKeepに関連する問いかけをしたのです。
「これからも続けていきたいこと、大切におもうことはありますか?」と

質問を投げかける

Keepは主に「現在」や「過去」に紐づけされる要素です。
「楽しいと思ったこと」「達成感を味わえたこと」「大切とおもえること」など
その日、その時に感じたことで「続けたい、守りたい」と思うことが「Keep」になります。

クライアントは「Keep」に関連する問いかけによって発想が広がり
「今の自分が大切にしていきたいこと」という要素に想いを馳せることができました。

質問の結果は冒頭に書いたように、胸の内側に感じた「大切なこと」を思い起こすに至りました。

KPTの振り返りは自己分析に役に立つ

わたしはこのKPTを自分の生活の振り返り(日次レビュー)に使っています。
KPTの振り返りは自己分析にとても役に立つためです。

自分の感情の向き
興味の優先度
実際の時間の使い方などが一目瞭然になります。

わたしは自分の行動を毎日24時間、Taskmaというアプリやタスクシュートというソフトを使って記録、管理しています。
2010年か2011年くらいから続けている習慣ですので、自己分析の経験は多いと言えるでしょう。
我が事ながら良くやってます。

どんなことをやっていたか
どんな感情を抱いていたか
どれだけ時間を使ったのか
一日の終わりに自分の生活を記録から振り返り、KPTに当てはめていきます。

この行動は良かった、再現したい(Keep)があれば優先的にやってみたり
問題や改善欲求(Problem)があれば対策を練り
あたらしいことをやったり、やりたくなった(Try)ときの内容やモチベーションの高低を見ていきます。

経験したことについて、なぜそう思うのか
行動の背景にはどんな気持ちがあるのか
実際の行動にどう反映されたのか
分析や考察を行いながら、次の行動に結び付けていく。

私は毎日の振り返りの中でそうした自分自身との対話を行うために、このKPTを利用しています。

しずかに考える

まとめ~自分の経験を世界に還元する

今回クライアントから「大切なもの」「欲しいもの」を浮かび上がらせた問いかけはKPTを起点とするものでした。

それは自分を対象とした分析と考察の経験から出てきた方法です。
こういう地味な作業を好む自分の性格と経験が蓄積され、カウンセリングにうまくマッチしたのだと感じます。

今まで自分に向けてやってきた分析や考察は世界や人に還元できる。
そう実感するたびに、自分がやってきたことがムダではなかったと心に落ち着くのを感じます。

カウンセラーという第三者が目の前にいる。
それは本人だけでは見えない領域に光をあてられる状況です。

だから安心して話をしてください。
悩んでいても、歩みが止まっていても
そこからさらに一歩踏み出す勇気は、他でもないクライアント本人の中にあります

私が今やってるカウンセリングや心の学び、体を動かす中国拳法を基軸にした武術は、そうした「一歩」を望む人たちに提供することにつながっています。

ただ隣にいる