ケアンズには1時間でいける世界遺産がふたつもあるので昼間の大通りは人が少なくお店も開いていません。おみやげの買い物は夕方以降がいいでしょう

ケアンズの日中の道路は閑散としていた

想像していたケアンズと目の前に広がる光景のギャップにお口あんぐりな岩見です、ごきげんよう

「人が少なっ!それになんでほとんどのお店が準備中なの?」
ケアンズの街を歩いた第一印象に思わず声が出ます。

現在時刻は13時。
場所はケアンズ駅とそこから伸びる大通りです。

どうやら世界遺産が近くにあるらしく、日中はそちらの方に観光客が流れていくようです。
その結果、人通りが少なくなり、自然とお店も開ける必要がなくなったとのことです。

ケアンズの商店街

陽射しは明るいのに、空は広いのに、人の気配と活気だけが希薄な街
なんとも不思議な光景です。

今回はそんな光景をもたらしたふたつの世界遺産と昼のケアンズ市内に感じたお話です。

目次

お昼はみんな世界遺産に行く

ケアンズの近くには世界遺産がふたつあります。

どうやら朝から昼の時間帯は世界遺産に観光客が集まるらしく、その間は街は静かなものなのだそうです。

森の世界遺産〜キュランダ

まずは森の世界遺産と言われる「キュランダ」
熱帯雨林ならではの蝶や植物が多く見られます。
そんな中を走リ抜ける100年以上の歴史を持つ観光鉄道「キュランダ高原鉄道」。
この鉄道は「世界の車窓から」という番組のオープニングの一シーンとしとしても使われていますので知っている方もいるかもしれません。

熱帯雨林の中へ

他にも上空からの眺めがスリリングな「スカイレール」
アーティスティックな細工が展示されている「キュランダ村」
ケアンズを代表する世界遺産として人気です。

キュランダは自動車でわずか1時間でいける場所にあります。
ケアンズ駅からも行くことが可能という利便性の高さです。

サンゴ礁と緑の島〜グリーン島

グリーン島はサンゴ礁で有名なグレートバリアリーフに点在する島のひとつです。

きれいな海と広がるサンゴ礁
熱帯雨林としての緑
シュノーケリングやリラックスポイントとして人気を集めています。

グリーン島も船で1時間程度で到着です。

青い海と珊瑚礁

グリーン島であれキュランダであれ、こんなに近いのなら昼はそちらに行ってしまいますね。

「北西のキュランダに向かうか、東のグリーン島に行くか」
こんな贅沢な悩みをもつなら観光都市のはずのケアンズ市内に人がいないのも納得です。

市内のお店が開くのは16時から!

ケアンズに立ち並ぶ店の数々。
どうやらこれらお店は16時から開店するとのことです。

その頃になると世界遺産を堪能した人たちが街に戻ってきます。
人の流れとお店を開けるタイミングを一致させるのがケアンズやり方のようです。

店が開き、人が流れ
物が、笑顔が、活気が
街に戻ってきます。

数時間前までとは全く違った街の顔が
そこには現れていました。

夕方が過ぎて夜になるとナイトマーケットも始まり、にぎやかさは更にヒートアップします。

おみやげを買い
フードコートで食事をして
ストリートミュージシャンの奏でる音に耳を傾ける

そんな夜がふけて、明日の朝にはまた、静かな街に戻るのでしょう。

まるでケアンズという街が大きな生き物であり
「大きなうねりのひと呼吸」といえるような流れの中に人々を抱いているように見えました。

ちょっとお話したいこと

はじめに市内を見たときは人の少なさに本当に驚きました。

歩いている人たちは若い旅行者グループ数人やバックパッカーらしき人がちらほら

お店はたくさんあっても開店しているのは飲食店くらい。
おみやげや雑貨、服飾店などはほとんどが扉を閉めて準備中となっていました。

でも話を聞いてみて、世界遺産が近くにあるという理由は納得できるものでした。
夕方からはお店も開き、人が集まることで活気が満ちてきます。

「昼は観光に徹して、夕方になってからお店を開く。こういう取り組みを町全体でやるのありなのだな」と思いました。
逆にこうした状況に驚く自分が、無意識的に日本人感覚でこの国や街を見ていたことにも気がつくことができました。

せっかく日本から出て南半球まで来たのです。
驚きと共に日本人視点は外してしまおう。

そしてあらためて、オーストラリアというおおらかな人たちが住む世界を見渡そう。

「世界って、人って、文化って、本当にいろいろなのだなあ」
昼と夜で全く違った顔を見せるケアンズの街を歩きながら、異国にいることをあらためて感じ取りました。

ホテルの夜の眺め