始まりは酒精を帯びて~続けたいと願ったから手に入れた場所

創造と工夫、心に明かりを
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さて、
どんな団体や教室でも、ある日突然空から降ってくる訳ではありません。
誰かが何かの理由で立ち上げて、それを運営しています。
中年会社員武術家JunoIwamiが主催している「正宝内家拳研究会」もその一つです。

今回はこの教室が、どのような経緯を経て設立されたかを振り返ってみたいと思います。
「たとえ忙しかろうが、金が無かろうが、時間が惜しかろうが、それでもやりたいんだよ!」という心境が、あの勢いだけの宣言を現実にさせたのだと思うのです。

<<統廃合により形意拳クラスがなくなる!?>>

私は当時、通っていた団体で形意拳を習っていたのですが、組織の統廃合によりそのクラスがなくなると聞かされました。

様々な事情によりクラスがなくなるのは仕方ないのですが、仕事の都合上、別のクラスに移ると、終業時間の関係で稽古開始に間に合わない状況が想定されました。

どうしよう、どうしようと考えながらも答えが出ず。時間が過ぎていきました。
そんなある時、ある一つの考えがボンヤリと頭に浮かびました

ダメなら、作れないかな?

まだ、全く方向性がありませんでした。
具体的な手段はもちろん、何が必要なのかも全く分からない状態の、雲をつかむような状態でした。

<<最後の晩餐か、始まりの杯か>>

そろそろクラス閉鎖の時期が近づいて来る中、クラスの人たちで、飲み会をしようという話になりました。
なんかもう、最後の晩餐の気分です。

しかし、今考えてみても不思議なのですが、何の予感も無かったこの飲み会で、その後の私の人生を左右する発言をするのかと思うと、最後の晩餐どころか、始まりの杯だったのかもしれません。

●他の人の希望はどうなのか

飲み会の前までに、今後の方向性の参考にできないかと周りに聞き込みを行い、以下の状況が分かってきました。
・希望者がいれば先生は場所を変えても形意拳を教えてくれる
・誰かが場所さえ確保すれば、他の人も形意拳を習い続けたいと思っている
・近所の公共施設なら、借りられるらしいという情報を初めて知った。手続き方法は不明。

<<酔っ払った勢いに乗せて>>

お酒の勢いというのは、怖いものです。百薬の長でもありますが、数限りない失敗を人類にもたらす永遠の劇薬です。私ももう、何度苦汁を飲んだことか。
そして、よりにもよってこの飲み会で発動したのです「私にとっての失敗」が

「(酔っぱらいモード)え~?良いですよ。稽古場所を確保すればいいんですよね。ま~かせてください。チャッチャと見つけてきますよ。こんなこともあろうかと、いくつか候補を見つけてありますから~(引き続き酔っぱらいモード)」

…だれかこの馬鹿を止めてくれれば良かったのですが、みんな本気にしていなかったのか、それとも真に受けたのかよく分かりませんが、何のフォローもなく普通に飲み会は終了しました。

かくして、私は酒に酔った勢いで言った発言を取り消すこともせず、そのまま実行宣言にしてしまったのです

<<さあ探せ、すぐ探せ、やれば何とかなるものだ>>

お酒の席とはいえ、口に出して宣言したからには、実行しないと格好がつきません。
そうなるともう、翌日から大変でした。
翌朝、布団の上で「ヤバイ、ドウシヨウ」と放心すること暫し、
なけなしの情報を頼りに、候補場所についての問い合わせを仕事の合間や土日に行うしかありません。
本当に稽古できる部屋を借りられるのか、
料金は?時間帯は?いつ予約手続きすればどの部屋が借りられる?
団体登録?何それ??必要書類を持ってこい!?
本当に大変でした。

この状況で私を突き動かしていたのは、「ここで止めたくない」という、意固地にも似た心理だったと思います。
ここまでやってきたのに、もっと学びたいのに、それに他の人だってやりたいと言っている。先生だってまだ教えてくれると言っているのだ。

これだけ条件がそろっているのだから、
今、自分がもう少し頑張れば皆の希望を消さずに済むかもしれないじゃないか!

●そして新しい稽古場所へ

最終的に、私が借りられる場所であり、駅から近く、初めての人でも見つけやすいという理由で、現在の稽古場所である滝野川体育館を選びました。

以来、10年以上この教室を運営していることになります。
飽きっぽく、人より運動神経が鈍く、内向的な自分が、たった一つの教室のために奔走し、設立にまで漕ぎ着けたのは「止めたくない」という強力な意志が、「このまま続けたい」という明確な方向性を持ち、その手段をがむしゃらに実行したからだと思います

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立ち止まっても倒れても、また人は歩き出す  岩見より

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