みよりふるさと体験村ソロキャンプ3 雨の中での撤収作業は開き直りで楽しさに変わる(2020年6月〜日光中三依温泉男鹿の湯)

雨の中の撤収作業。
それはキャンプをやっていてイヤなことのひとつ。

栃木県日光市の中三依(なかみより)温泉にあるキャンプ場「みよりふるさと体験村」での撤収作業はそんな雨の日となりました。

でもね
今回はそんな雨の中での撤収作業が楽しかったんです。

どんどんと強くなっていく雨の中で

笑いながら「濡れてもいいじゃん」と開き直り

体も荷物も濡らして
テントをたたみ荷物をまとめていく。

好きに行動して良い自由さ

知らなかったことを体感できるワクワク感

面倒でイヤだと思っていたことは開き直って濡れることで楽しさに変わりました。

今回はキャンプ場の朝から撤収までの様子を書いていきます。

目次

中三依の湧水は甘かった

朝、4時40分。
周囲が明るくなり
ウグイスとハトの鳴き声で目が覚めます。

テントから出て、周りを見ると薄く靄(もや)がかかっていて今にも雨が降りそう。

水飲み場に向かいます。
このキャンプ場で非常にありがたいのは水道水がそのまま飲めること。

天然の湧き水を引き込んでいるらしく
水道の蛇口をひねると山からの水が出てくる。

顔を洗い、水を口に含む。

「ああ、甘い」

なんとも甘い水が体に染み渡る
非常に美味しい水。

それだけで幸せな気分になります。

雨が降ってきた

4時50分 
ストレッチがわりにと体を動かそうとしたら
水滴が顔に当たるのを感じた。

雨だ
降ってきてしまったか。

屋根のある水飲み場に戻り体を動かす。

突き蹴りの練習や呼吸法のあとテントに戻る。

さーて、どうしたものか。
雨足は強くなってるし、まだ撤収には早すぎるからしばらくボーッとしていよう。

朝食を食べながら始発電車を見る

5時30分
何か腹に入れておこう。
荷物も減るしやることもないからね。

バーナーでお湯を沸かして朝食の準備をする。

袋ラーメンに魚肉ソーセージを一本突っ込む。

切らぬ!
折らぬ!
放りこむっ!
と、ただ面倒なだけである。

でも美味。

最後にコーヒーを飲んでいると外で音がする。

見ると始発電車が来ていた。
時間は6時8分。

牧歌的な
ゆったりとした時間の中を過ごしていく。

誰も乗っている様子のない電車は上り方面に走っていった。

撤収作業開始!まずは小物から

6時30分 雨は強くなるばかりです。

少し時間に余裕をもたせたかったので、ここから撤収作業に入ります。

まずは小物の片付けからと
先ほどまで使っていたテーブルやバーナーなどをまとめていきます。

寝袋やインナーテントも外していきます。

すると、テントのたわみに溜まった水が内側に流れ込んできました。

「…うおっ!ヤベェ!」
慌ててタオルで防ごうとするも
あえなく荷物が濡れてしまいます。

テントの張り方が甘くて形が歪んでいるとこうなってしまうのですね。
もっと張り方を練習しないと。

家から持ってきたけど使わなかった物を理由と一緒にメモしていきます。
これで次回のキャンプでの荷物をコンパクトにできます。

まな板、ナイフ、オリーブオイル
モーラナイフ、ファイヤースターター、火吹き棒、着火剤とライター、焚き火台、革手袋、新聞紙
温湿度計

意外と多いな、使わなかったもの。

作業後は読書や周りの風景を見ながらすごします。

雨雲レーダーを見て早く帰ることにする

7時50分 雨がだんだんと強くなっていきます。
降水量は3〜5ミリ程度でしょうか。

雨雲レーダーを見ると雨の増減はあっても止む気配はありません。
このままテントやタープに当たる雨の音を聞きながら読者を続けるのもいいけど、帰宅後の片付けと他の用事を考えるとどうしたものかと悩みます。

「うん、予定を切り上げよう」

当初の撤収時間を60分ほど前倒しして一本早い電車に乗って帰宅することにします。

濡れて降られて撤収作業

7時53分 そうとなったらさっさと撤収作業の続きです。

100均で買ったうっすいレインコートだけを羽織って外に出ます。

「ふおぅ!雨だ雨だ!!」

顔を上げて雨を浴びる。
先ほどの小物の片付けで荷物が濡れてしまったので開き直ったのかややハイテンションです

タープを固定しているベグを引っこ抜き、タープをたたんでいく。

あ、なんか楽しい。

100均のレインコートに当たる雨音を聞きながらの作業。

そうか
今わたしは雨の中、傘をささずに自分の思うように動いているんだ。

「雨の中、傘をささずに踊る人がいてもいい。
自由とはそういうものだ」
そんな某アニメのフレーズが頭をよぎる。

自由さ
好き好んで雨に濡れていく

口元がゆるむ
楽しい

子供の頃、台風の中はしゃいで遊んだ感覚を思い出す。

「もう、濡れちゃってもいいや」
そう思うとなかなかエキサイティングな状況じゃないか。

気怠いはずの雨の中の撤収作業が楽しさに裏返っていました。

楽しく自由にロジカルに

雨の中の撤収作業が楽しいのはいいですが、帰りの電車の時刻を忘れてはいけません。

60分の前倒しによってタイムアタックの様相を呈してきました。

自由に振る舞いながらも、手順を考えながらロジカルに効率的に各道具を片付けていきます。

ゴミはほぼ無し。小さな袋に半分程度で収めて持ち帰ります。

小物はある程度リュックに入れておき、無駄に開閉せずに済むようにしておきます。

バッグには濡れたものや圧がかかっても良い物を入れていきます。

折りたたみテーブル
ペグ、タープやテント。

どうしてもバッグの中が濡れてしまいますがこれは仕方ありません。

最終的には「濡れたっていいさ」という心境が勝って荷物はびしょ濡れ。
まあ、いいんです。楽しかったのですから。

作業が終わった時の達成感は妙に大きく感じました。

電車に乗ってさあ帰ろう

8時28分 片付けが終わりキャンプ場を去ります。

レインコートを脱いで荷物に巻きつけてこれ以上濡れないようにします。
小さな折りたたみ傘をさして駅に向かいます。

駅に着いて、しばし待つ。
8時40分に電車が到着です。

中三依駅は無人駅なので電車に乗ってから切符を買います。
普段は電車に乗る前に切符を買うので車内で切符を買うこと自体が珍しく、旅に出ている感覚を味あわせてくれます。

電車が動き出す
車窓にあたる雨のパチパチとなる音を聞きながら外を眺めます。

今回のキャンプも面白かったなあ。

来ていた人たちやスタッフの方達と仲良く話ができたのは嬉しかった。
普段人見知り全開のくせして、なんでこうしたところではイケるのだろう?

空の下で食べた即席麺の美味しさ
温泉の気持ち良さ
静かで豊かな夜

そして雨の中での撤収作業

雨の中、傘をさすことが当たり前の中にあって
雨の中、傘をささずにいる

今までだったらやらなかったことを面白おかしく軽やかに挑戦していく。

その自由さは予定調和の中にはない未知の楽しさがありました。

次のキャンプではどんな楽しみがあるのかな。
そんなことを思いながら電車の揺れに身をゆだねて帰路につきました。

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