3本の軸とゆっくりな動きで自分の身体を見ていこう~今日の中国拳法稽古記録

静かに佇む稽古もあり

毎週月曜日の夜はわたしが主催する正宝内家拳研究会の稽古日です。

中国拳法のひとつである形意拳を中心に、毎回あれやこれやの方法で身体の使い方などを学んでいきます。

今回は活動報告としてどのような稽古をやっていたのかを話します。

目次

基本の構えと打ち方から

三体式という形意拳の基本の構えをとります。

このとき正中線という体の中心を上下に貫く軸を意識します。
次にこの正中線を崩さずに基本の打ち方を稽古します。

形意拳には5つの基本的な打ち方があります。
その一つである劈(ヘキ)という打ち方から始めました。

良いところや改善点を見ていきながら進めていきます。

ちょっとしたクセがバランスを崩す

正中線はとても大事なことですが、その意識が強すぎる場合はかえってバランスを崩してしまうことがあります。
まるで平均台にでも乗っているかのように危ういバランスの上で動いているのです。

今回は「強すぎる意識」が課題となるクセのように見えました。
ですので、そこを中心にアプローチしていきます。

3本の軸に分散してみる

正中線だけではなくて、もう二つ軸を増やしましょう。

一つ目が正中線のまま
二つ目は右肩から右の股関節を上下に貫く線
三つ目は左肩から左の股関節を上下に貫く線です。

正面から見ると上下に三本、軸があるような感じです。
3本の軸

「3つの軸を意識して、それらを連動させて動いてみてください。」
実際に構え、劈(ヘキ)を打ちながら、そう指示を出しました。

やってみてどう感じたか、どこか変化があったのかを確認していきます。

どんな感じだったか
安定感が増したのか
腰回りが硬くなったか柔らかさを感じたか

いろいろな感じ方が言葉になって出てきます。

それでいいのです。
そうして変化を感じて、それからどうするかを考えていきます。

わたしの稽古では、出来た出来ないというのはあまり表だって評価しません。
むしろ本人がどのように感じて何をしているか、その確認と成長に焦点をあてます。

ゆっくりとした動きで

この後の稽古も形意拳を起点にして体を動かして自分の中を感じ取ることを中心としました。

ゆっくりと動き
ゆっくりと息をしながら
ゆっくりと自分の中にもぐっていく

そうして自分という存在が持つ可能性や力、変化する余力を開発していく。

体を動かし
実感を深め
感覚を捉え
言葉に表し
次に進む

地味ではありますが、こうした自分自身に取り組むことを、今回の稽古でもやっていました。